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とうとう契約

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そもそも家なんて一生持たないつもりだった自分が、結局自分が住むためじゃない家を買ってる。昨日実質的に最終勤務日で、なんと偶然にも翌日が契約の日になった。サラリーマンを辞めると決めて以来、税務署に何度も電話したり、銀行に融資のこと聞きに行ったり、家の契約というものを体験したり生まれて初めてのことが多い。

契約の前に自分が買う家を見に行った。不動産屋さんと売主さんが来てて付帯設備の確認とかいうふうなこともした。売主さんは息子さんが二人ともイギリスに語学留学したとかで、ヴィンセントにあれやこれや、ずいぶん楽しげに、しかも結構なお年の人なのに全部英語でイギリスのことを聞いたり、ヴィンセントのことを聞いたりしてた。

以前建築士と家を見に行ったときもこの売主さんが来てたのでびっくりしたことがある。ずっと前若い不動産屋の社員が売主さんと契約前に会うことなんてない、と断言してたし。「なんで売主さんがいるんですか」とそのときこっそり不動産屋さんに聞いた。
「暇だからだって」
堅実でどことなく知的な感じの、でもすっごくきさくな人で、こういう人からならまあ安心して買えるなあ、って思った記憶がある。

付帯設備の確認後、少し時間が余って近くの公園へヴィンセントと散歩に行った。ベンチに座って、駅で買ったおにぎりを食べて、公園内を歩いた。公園は横浜港のそばの山の上で、公園内に小さな古い劇場が、今日も公演を予定してた。公園の端からはミナトミライの新しいビルのすきまから、青い海がちらっと見えた。

契約の後、不動産屋さんが「僕が会ったお客さんの中でも今回買主さん(私)と交換したメールの量、半端じゃなく多かったですよ」って告白した。
「普通はあんまり質問しないんですか!?」って聞いたら、「まあ、たいして考えないで買うとか、こっちを信用していちいち聞かないんじゃないですか?」だって。
「信用されてないって思わせちゃいましたか?」って、少したじろぐ。

公園の後、買う家の近所のいかにも(カフェじゃなくって)「喫茶店」と呼びたくなる店に入った。そこのふたりは「ですます」で喋ってるから主人と従業員かと思ったら、「仕事中はケジメのためそうしてる」喫茶店を経営するご夫婦だった。ご主人の家系はその近辺に1世紀近くも住んでで、そのあたりのことはだいたいわかるって言った。以前建築をチェックしてくれた建築士の人はその近辺の人はあんまりお金持ちじゃなくって・・・とどことなく蔑んだように言ってたけれど、不動産屋さんにしたのと同様にたくさん、私が近所の様子や街の変遷について質問したのにきさくに応じてくれて、20分くらい話こんじゃった。

<写真について>
扉って、なんでもとりあえず開いてみたくなりませんか?カフェのテーブルにあったこの写真たてのも開いてみました。空想の中ではこの扉はこの絵のスペインのような場所につながってる。
撮った場所:東京
by nanaoyoshino | 2009-01-18 00:27 | hundreds of days off

a happy day of my life

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ふらふらする。立っていられないくらいに。だって家に帰り着いたのは午前0時。JRの人身事故のせいもあるけど。寒空の夜遅くに郊外の駅なのに電車を乗り継ぐ人、人、人で、ホームも歩けないほど。

長年の紙関係の仕事でたまりにたまった、資料の山。派遣社員のTさんが親切にも「私がシュレッダーします」と言ってくれて、私はただ機密度に応じて書類をダンボールに分けるだけだったのに、処理しても処理してもまだある書類の山。そして「ホントに辞めるんですか」「俺に黙ったままで辞めさせないからな~」「おめでたですか」「どこで君が辞める情報聞いたか知ってる?」「辞めてイギリス移るんですか」などなど、外からも中からもかかってくる電話に出る。電話かかってくるたびに寂しくなった。

昼休みには、不動産屋へ電話したり、銀行でお金下ろしたり、今まで嫌われてると思い込んでたのに、がっかりした顔でそっと話しかけてくる同僚に驚いたり、それからたくさんの人へ、でも書くべき人の半分くらいにしかならない人数にメールでお別れの挨拶を送り、遣り残した仕事がないかメールチェックし、机のまわりの羊のマスコットをバッグに放り込んだ。

その後は例の「地元の名士」みたいな投資クラブのチーム(投資家、税理士、建築し、宅建業者などの強力タッグ)に最後の契約書チェックの結果を聞きに電話をし、しかも明日は契約の日。

ところで辞めてどうするの?てみんな当然聞いてくる。うまく説明できたためしがない、自分でも何がやりたいのかわからなくなってくるくらい、自分の説明が下手で。何を言ったらよいかも相手によって通じる言語があったり、私が考えてることがとっぴだから、たぶん。でもそんな一日をヴィンセントに説明するうちに思えてきたのは、なんて幸せな一日だったろうってこと。

<写真について>
何年間も前を通っても、一度も使われた形跡がないプール。でもこんな冬の日でさえも、過去の夏の日この学校の生徒たちがたてた水音や歓声が聞こえてくるような気がする。忘れ去られた場所になぜ自分はいつだって、こんなにも惹かれるのかな?
撮った場所:東京
by nanaoyoshino | 2009-01-17 01:19 | hundreds of days off