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Lおじさんの庭とごはん<4> おじさんの調理

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ヨークシャープディング、ブラックプディングは、日本語で言うプリンとは似ても似つかないものだ。

ヨークシャープディングは日本の感覚では、丸くて小さなデニッシュ風のパンにすぎない。表面が固めで中はほぼ空洞で、甘くもない。淡白だけども香ばしい、パンの焼き目の味がする。
これにもグレービーをかけて食べる。

グレービーは肉をオーブンで焼いた時出てくる肉汁に味をつけたものらしいけど、味付けはたぶん、固形スープを想像する。濃厚な味で、色はこげ茶色だ。

Lおじさんはこのサンデーランチの間中、台所とテーブルを行ったりきたりして、給仕にいそしむ。

ランチのあとも、皿を下げたり紅茶を入れて、ミルクを運び、スーパーで買ってきたケーキを皿に切り分け、カスタードクリームを添える、などじっとしてない。

こういうことはVもVのお父さんもぜったいしない。Vのお父さんは妻と死に別れてからもう30年以上たっても、ほとんど調理しない。ふだんは買ってきたサンドイッチや缶詰をチンする程度。

VもVのお父さんも、たまに台所に立っても、1週間に1回くらい凝ったものを作って、誰よりもこだわった自分自身が一番その料理に満足する。

Lおじさんは、持ち物にもこだわらないのと同様、マメなわりに食べ物や料理へのこだわりもない。
私たちが食べてる間、「どうかね?」くらいは聞くが、(しかもかなりどうでもよさげ)それ以上、味について聞いたり、この素材はどうだとかの説明をしたり、ということはいっさいない。

Vの上のお姉さんのように、ケーキやスコーンを焼くこともない。

Vともっぱらどこのスーパーのどのメーカーのどの種類のケーキやビスケットがどうだか、と(どちらかというと安っぽい)グルメ系とは似ても似つかない、箱に入った菓子製品について話題にするだけ。

ちなみにブラックプディングについては「スコットランドの庭とごはん」<1>」に書きました。

でもLおじさんがマメなのは台所だけじゃない。
<つづく>
by nanaoyoshino | 2009-09-29 21:24 | 世界の庭とごはん

Lおじさんの庭とごはん<3> 昔の家で

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Lおじさんは、若い頃から斜視で視力が弱かったから、戦争にも行かなかった。

Lおじさんは、バスの車掌をしながら、病気がちの母親のかわりに家族の世話をしていたと聞く。

もしかすると結婚しなかったのは、そんな生活で忙しかったせいもあるのかもしれない。

Vのお父さんが忙しい両親に代わって兄弟のリーダーリップを取り、Lおじさんは、家事をしたとか、母が亡くなるまで看病をしたとか、Vのお父さんから聞いた。


今でもLおじさんはわたしとVが行くと、台所と今を行き来して一時もじっとしていない。まるで母親のように、献身的だ。



Lおじさんが昔の家に住んでた頃は、私とVはいつもお昼の時間にLおじさんを訪れた。

Vがお父さんと住んでた頃は、お父さんが丈夫で動けたので、Vとお父さん2人でおじさんの家を毎週日曜日訪ね、夕方ころまでとりとめもないおしゃべりをして過ごす習慣だったらしい。

今ではVは帰省するたび、お父さんでなく私と、日曜日Lおじさんの家に行く。

おじさんのところで出される食事はいわゆる「サンデーランチ」だった。

「サンデーランチ」は、イギリスの「クリスマスディナー」に似てる。(写真は切り分ける前のローストポーク)

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ローストしたビーフ、ポークなどの肉類に、ゆでたポテトやにんじん、ブリュッセルスプラウト(小さなキャベツのようなもの)、パーシナップ(セロリと少し似た太い茎の野菜)などを、グレービー(肉汁)をかけ、つけあわせはヨークシャープディング。

サンデーランチの写真→「イギリスはおいしいか?<1>」

「サンデーランチ」はイギリスではたぶん、ごちそうということになってると思う。
ちなみにクリスマスディナーはターキーやチキンがメインだけど、大きくは違わない。

肉にはクランベリーソースなどをかけて食べることもある。クランベリーソースはジャムにそっくりだけど、ジャムよりゼリー質で固めで、味はジャムより薄めな気がする。

肉に果物のソースなんて日本ではぴんとこないかもしれないけど、さっぱりと甘酸っぱいベリー系の味は肉に案外合う。日本でポン酢を使って肉を食べるのに似てる。

イギリスでは豚肉のソテーにパイナップルの缶詰をあわせることもある。これも日本でも酢豚にパイナップルが入ってるように、違和感もなくおいしい。

ヨークシャープディングについては次回書きます。
by nanaoyoshino | 2009-09-28 22:57 | 世界の庭とごはん

Lおじさんの庭とごはん<2>

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Lおじさんは、Vのお父さんとぜんぜん違う。

Lおじさんは第一、髪が薄いし、顔だって爬虫類みたい。

あごはやや小さいし、斜視で、まぶたが厚い。

半開きの厚いまぶたの下からじっと世間を観察してるように見えるのは、視力が極端に悪いことも関係してるのかもしれない。


Vのお父さんは、若い頃の写真はなかなかの好男子で、耳が極端に大きいことをのぞけば、整っているといっていい顔立ち。

今だって真っ白な髪はふさふさだし、大きなあご、まっすぐな目なざし。



Lおじさんは、2年前までは、テラスハウスに住んでた。

Vのお父さんは老人ホームへ行くのを断固としていやがっているが、Lおじさんは誰にも頼まれないのに、ほとんど何一つもたずに自分から老人ホームへ引越しした。

Lおじさんが以前住んでた家は、Lおじさんの父母が、おじさんが生まれる前から住んでた家。

おじさんは、家族とともに住んだ88年の思い出が詰まってる家を売り払い、当時の持ち物のほとんどを処分した。

「捨てる時寂しくなかった?」って聞いた。
「いいや、ま~ったく!」

Lおじさんは一度も結婚したことがない。
Lおじさん以外の兄弟はみんな、結婚して家を出て行った。
Lおじさんだけがテラスハウスに何十年もその後1人で住んでいた。

その家は、Lおじさんによると、コンクリートとなんかをまぜた、石やレンガでできた他のイギリスの家とは少し違う素材でできているらしい。その当時一番安い方法で作ったらそうなったんじゃないか、というのがVの推察だ。

大通りに長々と続くテラスハウスは、築150年は建ってるらしく、産業革命頃の公害で今も黒くすすけている。

テラスハウス自体が工場みたいに黒くて長いので、各ドア各色に塗られたたくさんのドアがずらりと並ぶ。

その頃私とVがLおじさんを訪ねるといつも、小さな緑色のドアを半開きにし、片足を一歩前に出して、待っててくれた。

のんびりやの私たちは、Lおじさんに「行く」と電話してから、
たいていは伝えた時間より30分から1時間遅れて着く。

なのにどうしてかLおじさんが、必ずドアから半分だけ体をのぞかせて、
私たちが無断で30分遅れても立って待っているのを発見した。

一度なぜそうしてるのか聞いたら、私たちがドアを間違えずにたずねることができるように、とのことだった。



「Lおじさんには彼女もいなかったの?」

Vにたずねたけど、「そんな個人的な質問、ぜったいおじさんにするなよ」と即座に怒られた。
「じゃ、あなたのお父さんなら知ってるんじゃない?聞いていい?」ってくいさがってもやっぱりきつく止められた。
<つづく>
by nanaoyoshino | 2009-09-28 01:28 | 世界の庭とごはん

Lおじさんの庭とごはん<1>

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Lおじさんは毎週火曜と水曜日、グレンチェックのハンチング帽をかぶって、
Vのお父さんちにやって来る。

Lおじさんは88歳で、91歳の、Vのお父さんの弟だ。
Lおじさんは、歩いて20分のところにある老人ホームに住んでる。
Lおじさんは、近所の実の兄の家に来るのだって、きちんとしたかっこうで来る。

糊のきいたYシャツに、サスペンダーつきのズボン、
革靴にステッキというかっこうで。

VはTシャツやジーンズにもアイロンをかける。
Vのお父さんは下着のシャツにもアイロンをかける。

Lおじさんに、イギリス人はみんなそうかと聞いた。
「イギリス人だからそうってわけじゃないだろう、私のいる老人ホームにはかけない人たちだって大勢いるよ」

でも、Vの一族は、パンツと靴下以外には、アイロンをかけるのだ。

Vのお父さんは、ずっと昔、工場で監督として働いていて、仕事が大好きだったという。
退職してからずっと元気に1人暮らししてたけど、足腰が弱くなって以来、一日中、ソファに座ってテレビを見ている。いつも洗い立てでアイロンのきいたシャツで。

以前は一家で集まって近くのレストランで会食することがときどきあって、
お父さんも貫禄十分に、一家の中心人物としてふるまっていた。

ときにはみんなに食事をおごることもあった。
みんなをジョークで笑わせるのも、おもにお父さんの役目だった。
近くのレストランに行くにも、お父さんはネクタイにツイードのジャケットと、正装して行った。


Vのお父さんは、実際にはもう自分でアイロンをかけることはしない。手が震えるから。
車で20分のところに住む、Vのお姉さんが週末に来て、一週間分の掃除と洗濯をする。

Lおじさんが火曜日と水曜日に来るようになったのも、Vのお姉さんがお父さんを心配して、Lおじさんに頼んだからだ。

Lおじさんは、何十年も、バスの車掌をしていたと聞く。
<つづく>
by nanaoyoshino | 2009-09-27 00:59 | 世界の庭とごはん

名古屋の朝ごはん

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国内旅行では、私とVのお気に入りホテルは「東横イン」。

なんだけど、週末の「東横イン」のダブルやツインはたいてい満室。

こういうときのためにビジネスホテルの連盟みたいなメルマガをとっていて、
名古屋駅のそばの小さなホテルに泊まったことがある。

ホテルは、名古屋駅の裏の寂れた商店街ぞいにあった。

ところでVが「東横イン」に惚れこんでる主な理由は、価格以外で朝食。
食べ放題で、しかも年々種類が増えて豪華になる。

でも、このビジネスホテルは、「東横イン」以上に安いだけあって、
朝食はついてなかった。

朝フロントで聞くと、
「有料ですが1階に喫茶店があるのでそこで朝食が食べられますよ」とのこと。

フロントが指差したのはまさに、フロントのすぐ隣に入り口がある喫茶店。

メニューを見ると、朝だけコーヒー一杯の値段(350円くらい)で、トーストと卵つき。
朝9時だってのに超満員な上に待ってる人まで
いて、しばらく席はあきそうにない。

幸い電車の時間までたっぷりあったのでロビーで30分、新聞を読んだりして過ごし、30分後に席を確保する。

喫茶店は、休日の朝なのに、老若男女、さまざまな人でいっぱい。

話し込んでる主婦。
1人で新聞読んでるおじさん。
ご近所の商店主?ふうの人。

喫茶店、カフェの風景って、ふしぎにみんな、のんびり平和。

Vと、喫茶店のインテリアが、イギリスのパブを彷彿とさせることに気づいた。

重厚なダークブラウンを基調にした内装、ビロード張りとかの、クラシックなイスとテーブルなんかがそう。


だいぶ前名古屋の知人の家に泊まった。
彼女のだんなさんが朝いなかった。
朝からどこへ?と思ったら、
「毎朝、近所の喫茶店で朝食をとる」とのことこのだんなさんは、小さいとはいえ中小企業の社長さん。

どうやら飲み物一杯分の料金で朝食のサービスは、このエリアの普通らしい。
1人で新聞でも読みながら、ゆっくり朝食を食べるんだろう。

ふだんは社員の雇用とか、関連会社との調整とか、奥さんや子供のいろいろな雑事で解決すべきことやストレスも多いはずだし。


スタバとかに押されて、喫茶店が目に見えて減ってるのが東京。

地方に行けばまだまだ「純喫茶」と看板をかかげてるようなところはいっぱいある。

名古屋圏では、スタバすら負けているとかいうくらい、喫茶店が人気らしい
のだけどね。
by nanaoyoshino | 2009-09-24 22:37 | 世界の庭とごはん

ちゃんと会えた

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なんでイギリス人の夫婦は年取っても手をつなぐの?
Why do old British couples hold their hands?
街でおたがい、はぐれないためだよ。So they don’t lose each other in a town.
愛しあってるからじゃなくって?Not because they love each other?
それもあるかもね。That is one of the reasons.
「愛しあってる」って素直に言えないのも、イギリス人だから?You can’t say “We love each other.” because you British are too shy to say that?
そうだよ。Yes.
■上の文での「素直」の語にそのまま該当する英語はないように思いますが、日本語のニュアンスとして訳しました。
○.・.。.・・・‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「普段着の英語」ピックアップ


ときどき夢を見る。

旅が多いからか、知らない町を、1人で歩いてる夢。
自分がどこにいて、どこに向かってるのかわからない。
コトバも通じない。

向こうからVが歩いてくる。

ホッとする。

でもVのほうは私に気づいてない様子。

夢はいつも、Vと触れ合える距離に近づく前に、終わる。


1人で旅をするのが、以前ほんとに好きだった。

でも最近は、そうでもない。


私とVは休日ばらばらにでかけて、途中で待ち合わせる、ということがある。

Vは携帯を持ったことがない。
その日、吉祥寺で待ち合わせてた日、中央線が何かの事故で止まった。
私はそのとき、携帯を持ってなかった。

中央線では、それほど珍しくはないけど、3,4時間も。

吉祥寺駅から井の頭公園に行く道の、公園のちょっと手前に焼き鳥屋さんみたいな居酒屋があって、その隣にスタバがある。
いっぱいある吉祥寺のスタバの中でも、そこが一番公園の緑豊かな気配がある。
私たちはよくそこへ行く。

Vはその日そこで私をずっと待ってたという。

私は、待ち合わせた吉祥寺駅構内のスタバで待っていて、ときどき、待ち合わせした駅の中の場所へ見に行った。

結局、その日吉祥寺では会えなかった。


何度か、Vとリノベの仕上げするため、横浜の家で待ち合わせしたことがある。

家の鍵は私が持ってて、私が先に着いてなきゃいけなかった。
なのに、5分くらい遅れて着いた。

あわてて走ってったら、隣に住む奥さんが「あら今ご主人とすれちがったわよ、駅のほうへ歩いてったわ」と言う。

そのあたりは駅がたくさんあって、私は別の駅から向かってたので、会わなかったのだ。

Vが向かったと言う駅へ走ってったけど、姿が見えないので、途方にくれて家のほうへ戻ると、Vが向こうからこっちへやってくるのが見えた。

会った時、Vに言った。

「夢と違って、ちゃんと会えた」

Vは一瞬だけふしぎそうな顔をして、笑顔になった。
by nanaoyoshino | 2009-09-23 23:17 | SimpleLife/普段着の英語

ササブネ玉川上水を下る

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あの2つのササブネ、大きな川の波にのまれないかな。
Are those two bamboo boats not caught by a big wave?
大丈夫、のまれないよ。
They will be all right.
川を下って一緒に海に出られるかな。
Are those going to the sea together after the big river?
太平洋に出ても一緒だよ。They will get to the Ocean together.

■未来を表すのは現在形、Are going to、willなど。どれを使おうなんて口語で話す場合はあんまりそこまで気にしなくてもいい。
○.・.。.・・・‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

普段着の英語


イギリスに初めて行ったときは、横浜の大桟橋から船でシベリアへ行き
シベリア鉄道でヨーロッパへ行った。

イギリスで海を見れば自分の故郷である日本を思う。
Vも海を見るとイギリスのことを思うのかな。


井の頭公園の池の橋のあたりから
右手に行って丘を上ると、玉川上水を渡る。

初めて見る前は太宰治が入水自殺したイメージだけだった。

井の頭公園あたりの玉川上水は、小川程度の狭さ。

でも、水量はけっこうあってみためより深そう。
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以前公園の通り道脇にあったササで
それぞれ小さな舟を作った。

一緒にササブネを、玉川上水にかかる橋から投げた。

2艘の小さな笹の舟は
すぐにも川の波に荒々しく揺られ
でもふたつ並んでいきおいよく
向こうの橋のほうまで流されていく。

「無事に海まで行くと思う?」
「行くよ」
「離れ離れにならず、ずっと一緒に?」
「ずっと一緒だよ」

人生=苦悩 かどうかわからないけど、よいことばっかりではありえない。

だからこそ、ありえないことでも、
希望を言ってくれる人が、そばにいるのはいい。
by nanaoyoshino | 2009-09-22 12:42 | SimpleLife/普段着の英語

東京の、森のカフェ

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いつものところに、5時ね At 5 at the usual place.
階段の下だね At the bottom of the steps.
遅れないでね。Don’t be late.
遅れないよ。I won’t be late.
○.・.。.・・・‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「普段着の英語」ピックアップ


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もしかすると東京イチ、人気がある公園。
井の頭公園っておみやげもやのあふれる通りは観光地みたい。



公園の「そば」とかじゃなくって、「内」に最近2軒のカフェができた。
公園のカフェのまわりは木に囲まれて、しんと静か。

クレープのカフェと、アジアンカフェ、
どっちも森の中にある。

きのうは友達の誕生祝いで、クレープのカフェに行った。

大きな公園って、井の頭公園もそうだけど夕方以降に行くとまるで
別の場所に見える、人の姿もまばらな暗闇。

森と水しか見えない。

長細い池(英語ではこういう長細い池を、サーペンタイン池って言う。
Serpentineは「蛇の形」の意味)があって、橋がかかってる。

「カップルで乗ると別れる」という伝説のあるボートに乗らないまでも、
橋の上から池を眺めると、
森に囲まれた風景は遠い所に来たみたい。

きのう行った時にはかなり暗くなってて、
いつもと違う道から行ったせいで、少し迷う。

池の橋のあたりから右手に行って丘を上り、
細い車道の向こうに、カフェの明かりがぽつんと見えたときは、
山道で迷った後みたいにほっとする。

たぶん昔から公園内にある一軒家の外側にテラスと屋根を足して、
そこをカフェにした、という、ベーシックな作り。


e0144237_21591287.jpgでも、ただ塗っただけのうす緑色の剥げたペンキがいい味を出し、
不思議なくらいフランスの田舎風に見える。

クレープは、粒がそのままの木イチゴのジャムと、
チョコレートをチーズ削り器で削ってかけましたっていう感じの、
これまたシンプルなトッピング。



木イチゴとチョコって、クレープと相性がいい。
木イチゴのとんがった味を、卵とバターの味がふんわり包み込むよう。

<つづく>
(次回はカフェからさらに奥へ入った玉川上水のことなど書きます)

井の頭公園への行きかたはこちら→「井の頭公園」

by nanaoyoshino | 2009-09-21 22:02 | SimpleLife/普段着の英語

リンゴの木のある庭

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果物が木に生ってる風景には、いまだにワクワクしてしまう。

手を伸ばせば食べられる気がするから?
赤やオレンジの果物がみためにきれいだから?
木に豊富に生ってる風景そのものが、実り豊かで充実して見えるから?

子供の頃読んだ本で、漠然とイギリスの風景だと初めて意識したように記憶するのが「リンゴ園のある土地」*という本の挿絵。完読はしてなかったような気がする。でも地平線が見える広々と平らな土地に、少女が一人遠くを見ていたように憶えてる。家のそばにリンゴの木があって、向こうに鉄道があった。

私が育った土地では、こういう要素すべて、見たことない風景だった。

ヨーロッパを旅行したときはしょっちゅう、駅でリンゴを買って食べていた。ヨーロッパのリンゴやイチゴは、葉っぱがついたままスーパーに並んでいることも珍しくない。それだけの違いだけど、葉のついたイチゴやリンゴは、もぎたてで新鮮そうに、かわいらしくもみえる。

サイズは日本のリンゴと違い、手の平にすっぽり包まれそうに小さい。ヨーロッパの果物は日本のより皮が薄いように感じる。リンゴもそうで、そのまま食べるから、皮をむかなくていい。

Vの上のお姉さんの庭には、リンゴの木がある。

そばには、ラズベリーも。今頃はリンゴもラズベリーも赤く色づいてることだろう。

リンゴはアップルパイに、ラズベリーはラズベリーパイになる。
ラズベリーは生のままシリアルに入れると、味気ないシリアルが急にリッチな朝食になる。
煮れば保存食のジャムにもなるし、お肉にかけるソースにもなる。

パイ作りを見ていると、粘土細工みたい。
小麦粉や牛乳を練って粘土状に延ばし、パイ生地をつくる。
フルーツを入れて、焼いた時おいしそうに見える模様を器の上にかぶせる。

パイは焼くのに時間がかかる。

1時間くらいして、オーブンからするするっと出たパイが、こんがりキツネ色に焼きあがると、待っていた時間の長さの分だけ、いっそう感動する。

オーブン料理は、薄い葉野菜より、中身がある根菜が中心の寒い国の調理に合う。
オーブンの熱は中にこもって、あつあつのまま、なかなか冷めない。

中華料理は葉野菜が多くて、ヘルシーで早いって思っていたけど、このパイ作りのクライマックス、寒い国独特の、ほっこりあつあつの感じは望めない。
by nanaoyoshino | 2009-09-20 23:23 | 世界の庭とごはん

熟れごろ

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昔読んだ童話で、八百屋で野菜や果物を、ひどく吟味するおばあさんは魔法使いだった。

フルーツを買うとき、私はフルーツに触れてみる。表面を軽く押さえるようになでてみたり。

店員さんがあんまり見てないときを狙って、こっそりと。
なぜなら、童話でこのおばあさんは、主人公の八百屋の少年にひどく嫌われてたから。



で、誰でも知ってるかもしれないけど、くだものの熟れどきは、

1.色も青くて、触っても、固い。かすかに酸っぱい香り→ 食べるには早い。

2.枝のまわりなど、すみずみまで色づいて、押すと柔らかいけど、指に反発する弾力もある。自然に芳香を放つ。→ まさに食べごろ。

3.押すと指がぐんぐん入ってしまうほど柔らか。発酵したような香り。→ 食べごろを過ぎた。


なんだか女性、または女性の肌のことみたいだけど、そうではありません。

まあスーパーで、3のを売ってることはまずないので、1か2か、調べる。

(例外として、イチゴのパックの下の段には、たいて3のイチゴが数個隠されている)


買った後もフルーツは日々、熟れて行くから、味は毎日変遷していく。

なので家でも、どれが一番おいしいか、熟れごろか1個1個触って選ぶ。

そういうときはくだものに、「もう食べていい?」って問いかけてるような気がする。

フルーツは食膳か食後にたいてい食べる。

野菜は見れば一目瞭然なので、いちいち触ることはない。
でも野菜の皮をむいたり、まな板の上で切れば状態がわかる。

根菜は果物同様、若いほど青いし固い。
葉野菜は、若いほどしゃきっとして葉がぴんっとしている。
緑が濃くて、包丁が入りにくいのはより自然な環境で栽培された野菜に多くて、ハウス野菜のほうが柔らかい気がする。。

以前仕事の関係で栄養学の本を読むうち、気がつくと食卓はのメニューが以前とまったく別ものになっていた。

以前は肉80%、野菜が20%。半調理品主体。
今は、野菜80%、肉が20%。ナマの野菜や肉からがほとんど。

おもしろいのは、栄養学科を出た友人や親戚の作るメニューに限って、やはり野菜80%肉20%という割合だということ。食べ物がカラダを作る。栄養学ってもっと学校とかで教えればいいのに、って思う。

(次回、イギリスの庭のフルーツのことなどを書きます)
by nanaoyoshino | 2009-09-20 00:10 | 世界の庭とごはん