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14 バーサの家


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「あのバーサの家の夏のお茶室って見た?」 ”Have you seen the summer house at Bertha’s house?”
「去年行った時はまだ建設中だったよ」 ”It was under construction last summer I saw it.”
「夏しか使えないの」 ” Is it only for summer? ”
「冬は寒いよ」 ”It’s too cold in winter.”
「そういえばロンドンのオプス・デイの家でガラス張りのダイニングルームでお茶飲んだけど、あーいうのかな」
”I remember I had a cup of tea in the dining room like a glass house at Opus Dei house in London. Do you think Bertha’s summer house is like that?”
「たぶんね」 ”Maybe.”
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先日ヴィンセントと彼の実家や姉のバーサを訪れた・・・といってもGoogle Mapの航空写真で一緒にヴィンセントやバーサの家を見つけただけなんだけど。拡大率をだんだん上げアップにしていってとうとう見知った家の屋根やテラス、玄関やキッチンの出窓まで見えると、サイバー上ではあるけど、空からぐんぐんと下りていって本当にその場所を訪れたみたい。ついでに地図をドラッグして近くのお気に入りの川や、おなじみのスーパーや浜辺を探すと、二次元で散歩するよう。でも途中で迷ってお城には辿り着けなかった。サイバー上でも道がない自然の中だと迷ってしまう。

先日バーサから電話があって、ちょっと話題がとぎれてしまってその話をしたら、PCにはくわしくないタイプ(インターネットの仕事をする私も実は大差ないが)のバーサはずいぶんびっくりして、「去年の夏に庭に作った夏のお茶室は見えた?」と聞く。「いやあ、あの航空写真をどのくらいの頻度で更新してるか知らないけど、そんなにしょっちゅうってことはないんじゃない?」と言ったら、かなりがっかりしてた。で、向こうも話題に困ったのか確か先週も聞いたんだけど、今暖房が故障しててとても寒い、という話になった。

イギリスの家はふつうセントラル・ヒーティングで、デロンギヒーターみたいなものが各部屋に設置されてる。それがパイプでつながれて、パイプの中、お湯が家中にぐるぐる回り部屋を温める仕組みらしい。だからいったん壊れると、たぶん全室暖房なしになる。2月のイギリス、とくにヴィンセントの故郷のほうは、北海道の北のほうくらい寒い。

バーサの家には暖炉が二つあって、ひとつは近代的なストーブみたいに、ガス栓をひねるだけで燃えるタイプだけど、どうやらこれも故障らしい。もうひとつは、それまでは使ってなかった部屋で何代か以前の住人によって壁の中にとじこめられてたのを、バーサ夫妻がおととし見つけて壁から発掘したヴィクトリア時代のタイルでできた暖炉。夫婦は今はそれに頼るしかないらしく、薪をわるなど肉体労働してるらしい。

本物の暖炉のある部屋には、遠くの丘まで見渡せる、見晴らしのよい窓がある。バーサ夫妻がまるでわが子のように丹念に世話する広い庭にも面している。そんな眺めの隣にあるアンティークな模様タイルの暖炉で、静かに燃える炎や、まきがはぜる音を想像するのは楽しい。本物の暖炉で踊る火を見た機会は、そんなに多いわけじゃあない。イギリスのパブで時々見かけたり、パリのはずれの誰かの家で見たことがあるくらい。薪からゆらめく炎を見ていると、星空を眺めてる時と同じように、気持ちは遠い太古の時代へとさかのぼっていく。
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by nanaoyoshino | 2008-02-23 12:05 | SimpleLife/普段着の英語

12 キリンの話

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「何で猿がすきなの」 ”Why do you like monkeys?”
「いたずらっぽいからさ」 ”They look mischievous.”
「それだけ? 猿ってずるそうだよ」  
”That’s all?  They look sly.”
「はは、何かたくらんでるように見えるね」 
”Ha, ha ha!  they get up to dodges.”
「ドッジィって?」 ”What’s dodges?”
「ずる賢くていたずらで、人を騙すこと。とにかく僕は猿が好きなんだ」
“Cunning, tricky and deceitful. Anyway I like monkeys.”
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「普段着の英語」ピックアップ

キリンは英語でgiraffeというのだけど、ロンドンにはgiraffeというカジュアルレストランチェーンがあって、ヒースロー空港の中にもある。フランチャイズにしては味もなかなかだ。去年の夏、ヴィンセントの帰省の帰りがけ、Russell Square近くのgiraffeにたまたま行った。客たちは幅広い年代で、カジュアルでさりげないおしゃれをしてた。ふだんからおしゃれをする余裕がある大人たちに見えた。つまり仕事以外に色んな活動とか社交とかおしゃれをする、時間とエネルギーがあるっていうか。たとえば日本で40~50代ってみんな働きざかりで、私生活にも十分余裕のある大人はあまり多くない。大人として仕事以外の生活も楽しんでる、それが普通なのがヨーロッパの好きなところだ。

キリンといえば、動物のキリンは言うまでもなく首が長い。ちょっと前にヴィンセントと行った多摩動物園で、キリンを見た。アフリカから連れられてきたキリンだった。キリンはそれほど広くもない囲いの中に閉じ込められていたけど、ゆったり歩きながら長い首で遠くを見つめてた。それから猿を見に行った。ヴィンセントは猿が好きだ。猿はたいてい間近のものをきょろきょろ見ていて、動きまわって落ち着かない。遠くを見つめるキリンは、目先のことにはあまり動じないみたい。

ついでにキリンは足も長い。アフリカで野生動物を見に行った時、キリンが走るのを見た。ふだんはゆったりと構えるキリンも、必要があれば一瞬で判断し、ひょろ長い全身を優雅に美しくしならせて走り出す。目の前にいた10頭くらいのキリンの家族が群れをなし、大草原の地平線へと走り去るさまは、空を飛ぶようだった。翌朝一人で近くの林を歩いてたら、そこだけ木がまばらな小さな陽だまりで一頭のキリンと出会った。キリンは怖くないと専門の人から聞いていたので、すぐそばに寄って「こんにちわ」とあいさつした。キリンはとてもやさしい目で、やっぱり「こんにちわ」と微笑んでいるように私を見下ろした。私とキリンはしばらくたがいの目をみつめあった。

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by nanaoyoshino | 2008-02-17 00:30 | SimpleLife/普段着の英語

11 バレンタインデー

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「バレンタインデーに愛の手紙くれたことがあったね」
“You sent me a love letter on St Valentine's Day. ”
「ずっと昔のことじゃないか」“That’s years ago. ”
「あのときはまだつきあってなかったね」 “We were not going out at that time. ”
「バレンタインデーってまだつきあってないカップルのためのもの?」 “Is St Valentine's Day only for couples before going out together? ”
「No, 結婚してたってプレゼント交換することもあるさ。でも普通は男が女に花やチョコレートを上げるんだ」
“ No, married couple also exchange presents but usually men give flowers or chocolates to women.”
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「普段着の英語」ピックアップ

イギリスでは、バレンタインデーは男性が女性に愛を告白する日。プレゼントも男性から女性ということになってる。今日、せっかく素敵なレストランへ連れてってくれた夫をなじってしまった。イベントは毎日のくり返しにメリハリや華やぎを添えるから、結構大事なんじゃないか、とは思ってる。イベントは自分を支えてくれる人へ感謝を伝えるきっかっけにも使える。ただイベントは意外と難しい。プレゼントはつき返され、旅行に行けばケンカ。イベントって心できっと構えてしまって、期待にそぐわない結果になると、かえって失望感に圧倒されてしまう。それで普段以上に傷ついてしまうのかも。でもきっとずっと後になったら、やっぱり何もないよりは、よい思い出になったりするのかも。

私の職場ではこの日に男女両方がヘンに気を使うことがないように、との創業者の気配りで、チョコレートを配らないという暗黙の了解がある。でも昨日、きれいにラッピングされたクッキーが、チームのメンバーそれぞれの机の上に置かれていた。職場の若い女性が自分で焼いたクッキーを、男女関わらず配っていたものだった。

職場の彼女はとても静かな女性で、同じフロアーにいても一緒に仕事するまで彼女が話す声を聞いたことがなかった。タバコの吸い方がこなれていて、小柄で、見上げる時の上目使いのまなざしがファム・ファタールっぽい。システムトラブルで夜中近くまで残っていたとき、さりげなくくれたメモで励ましてくれた。

彼女はクリスマスにも雪だるまの形のマシュマロを配ってたし、ハロウィンの時もかぼちゃにちなんだようなお菓子を配ってた。旅行に行くと、やはり全員にかわいらしいおみやげや、おもしろいおやつを買ってきて配っているけれど、全員の分はきっと大変だと思う。でも、こういう人には幸福が集まるような気がするし、彼女は実際、ときどき歌うみたいに小さな声で「私はシアワセなんです」と言ってて、「なんで?」と聞いても教えてくれない。


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by nanaoyoshino | 2008-02-16 09:29 | SimpleLife/普段着の英語

10 木

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「木の下に好きな人と立つ幸せ」とある人のブログに書いてあるのを、おとといみつけた。それで何かはっとしたこともあって、昨日立川昭和記念公園(*1)に行った。1年ほど前そこでその木を初めて遠くから見た時、ヴィンセント(*2)は「あれは樫の木で樫の木はイギリスの国の象徴」と言って、まるで家に向かうように、足を速めて木の方に一直線に向かって行った。

木は公園のとてつもなく広い芝生地のような広場のほぼ真ん中に、ぽつんと立っている。そのときは雨が強く降る中まわりにはほとんど誰もいなくて、木までたどりつく道のりはぬかるみだった。誰かが木の下の暗がりにいるのが見え、近づくと、男が木に小便をひっかけていた。ヴィンセントは自分の家にそうされたみたいに、しばらく腹を立てていた。

昨日は曇ったり晴れたりの天気。なのに寒いせいか公園にはほとんど人がいない。でも木の下にだけはいつも人がいて、私とヴィンセントが二人だけで木の下に立つのは難しい。若い友人どうしのグループ、カップルで木の下で写真をとっている人、子供連れの家族など、木の下には、誰かがやってくる。
「どうして木の下にみんな行くのかなあ」
「木には象徴的な意味があるからね」
ヴィンセントはいつもブンガク的だ。
「象徴って?」
「シェルターなんだ。守られてる感じがする」
「他の意味は?」
「木は家みたいだ」
確かに木の下に行くと落ち着く。

私は以前ボランティアで英訳した絵本(*5)を思い出したけど、まるで自分で考えたみたいエラそうに言ってみた。
「木は人生の象徴で、木がずっと一生懸命立ってる(stand)のが、人間がいろいろなことに耐えて(stand)強く生きるっていうイメージとかぶるのかも」(立つ、も耐える、も英語では同じstandと表される)
「木は強さの象徴でもあるんだね」と、ヴィンセント。そうか、みんなが木の下に集まるのは自然なことだったのだ。

そういえば私とヴィンセントがやはりよく行く小宮公園(*3)にもお気に入りの木があって、夏はその下に座って休む。留学していた時に滞在した大学のキャンパスでも私のお気に入りの木があって、時々その木の下へ行った。怖いくらいに人気もないはずれの所なのに、あるとき同じ寮だったスペイン人の女性がやはり本を読みに来て鉢合わせしたときは、二人で笑ってしまった。彼女もその木の下がお気に入りだったのだ。彼女とは10年たった今でも、その寮の友人では唯一、交友関係が続いている。

*1 立川昭和記念 http://www.showakinenpark.go.jp/

*2 夫のプライバシーに配慮し、だからといっていつも名無しさんなのも・・・ということで、これから夫のことをヴィンセントと呼ぶことにする。
*3 小宮公園 http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index047.html

*4 「き」 谷川俊太郎・詩 至光社 下記参照


「普段着の英語」ピックアップ○.・.。.・・・‥……━━━━━━━━
(きょうは上記の絵本を、下に翻訳。翻訳は英詩としての完成度より、普段着の英語?で訳した)

き                       The tree
谷川俊太郎 詩 

いっぽんの きが ある 
わたしの うちの にわに    There is a tree in my garden,
わたしの うまれる ずっと まえから which was there before I was born.

しろい かくれんぼ        White hide and seek, 
みんな かくれてる       everything is hidden.
おにも かくれてる        Even the devil is hidden.

はだかに なって        The tree took off its coat
きが つくってくれた              and made
あたたかい ひだまり             a warm sunny place.
わたしも がいとうを ぬぐ      I take off my coat, too.

きを みると              When I see the tree
おこったことを わすれてしまう,     I forget my anger.
きを みると           When I see the tree, I see
きよりも たかい そらがみえる the sky higher than the tree.

こずえが かぜに なってる    The leaves are making sounds in a breeze.
ねえ きいて               Listen,
わたしも                      I also
あたらしい うたを おぼえたわ     remember a new song.

きの なかに                 I have hidden
ひみつの てがみを かくした  my secret letter in the tree.
きは だまっててくれる      The tree will be silent
ひゃくねん たっても         even after 100 years.

こうすいなんて いらないわ    I don’t need perfume
はなが あんまり いい においだから  because the flowers smell so nice.
わたしは きっと                  I maybe
ろくがつに およめにいく       get married in June.

しらない ひとと
ともだちに なった       I got a new friend
こもれびの おちる            one sunny
なつのひの ごご           afternoon in summer.

なきながら ねむった よる     When I slept in tears,
どこからか こもりうたが きこえてきた I heard nursery rhymes,
あるときは くらりねっとの こえで sometimes like the sound of a clarinet,
あるときは ばすーんの こえで   and others like a bassoon.

まけないで               Don’t give in.
まけないで               Don’t give in.
まけないで               Don’t give in.

かごいっぱいの                A basketful
このみが                   of berries
じめんに ちらばって           fell to the ground,
そのよる                   on that night
おばあちゃまは なくなった      my grandma passed away,
わたしの てを にぎったまま        holding my hands

だいどころで 
じゃむが にえている The berries are boiling in the kitchen.
きょねんの がいとうは     The coat from the last year
もう ちいさすぎる              is too small.

わたしは ゆめみる           I dream of
かみさまの おかお           the face of God,
こわい おかお           a scary face
やさしい おかお           and a gentle face.

いっぽんの きがある           There is a tree
わたしの うちの にわに           in my garden.

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by nanaoyoshino | 2008-02-03 23:35 | SimpleLife/普段着の英語