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オランダのこと

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オランダに住んでたとき、洪水に会った犬養道子は、もう一歩のところで溺死していた事件を書いてた。(*1)オランダというとまず、海抜が低い国というか、この水とたたかうイメージを思い出す。

今回vの帰省ついでに、アフリカの友人に会いに、接続のいいオランダ航空で来ることにした。でもアフリカの友人とはついにコンタクトがとれず、結局かわりにオランダに1週間ほど滞在することになりそう。

たまたまオランダ航空機内で「真珠の耳飾の少女」というフェルメールの絵を題材にした映画を見た。フェルメールはオランダ人。スカーレット・ヨハンソンっていうアメリカの女優がそのオランダ人の少女を演じてたけど、フェルメールの絵の、やわらかなまなざしの17世紀の少女そのものだった。

顔立ちっていうより、たたずまいというか、ひっそりと無表情なようでいて、恥じらいだとか誇りだとかとまどいのような微妙な感情をたたえたような表情がとくに。

舞台となったデルフトって町はフェルメールが住んでた場所らしい。その後思い出してネットで検索したら、昔見て、疫病に侵される街の雰囲気に圧倒された映画「吸血鬼ノスフェラト」のロケ地もここだったらしい。

オランダと言ったら、イギリスで住んでた家をシェアしてた学生のひとりwがオランダ人だった。(*2)

ほかの同居人のイギリス人はクールなふうで、あんまり話しかけてきたりはしなかった中、私がはじめてこの家に来たときから、ピエロみたいにふざけまわって質問なのかちゃかしてるのか、やたらとまわりをうろついてた。英語の間違いをおもしろそうに指摘されたりとか、日本人の几帳面さを皮肉られたりしても、たぶん無視されるよりよかった。


wはほとんどイギリスで教育を受けたとかで、もうまったく英語はイギリス人と区別がつかなく(外見もだけど)オランダ人と聞いてびっくりしたくらい。裕福な家庭の子っぽい、人を見下す感じようなもあった。イギリス人の友達とばっかりつるんで遊び暮らしてるふうに見えた。

イギリスの大学生(院生でなく)ってとくに勉強熱心と思わない。留学生は言葉のハンディもあって格別一生懸命勉強してた気がするけど、wが勉強してるの見たことない。私が会ったイギリスの大学生は勉強よりも、はじめて親元を離れて暮らす子が多いからか、シェアハウスの自分の部屋での男女交際に熱心だった。

それも、ロマンチックというのとはほど遠い、知り合うイコールすぐ寝る、というふうな関係。もちろんお互いそうなので同居人にも隠さない。(かならずしも全員がそうではない)

wにもあるときやっと、彼女ができた。かわいらしいイギリス人の女の子だった。Wと彼女が居間のソファに並んで座ってるようすをよく見かけた。まるで子供が母親に甘えるように、いとおしそうに彼女のひざを枕にゆったりくつろいでた。

もしかして長いこと親と離れて異郷で暮らすwも、ほんとはとてもさみしかったのかもしれない。

*1犬養道子「ヨーロッパの心」岩波新書
*2ヨーロッパでは日本で言う「シェアハウス」のような家やアパートが、学生の下宿として一般的。
by nanaoyoshino | 2009-03-15 20:09 | hundreds of days off
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