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イギリスと日本では「スローライフ」の意味が違う?

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前回クウネルっていう雑誌と、昔カルト的人気を誇った「オリーブ」にはあんまし共通点感じない、って書いたけどやっぱりあるかもしれない。

どっちも写真の色のトーンがややセピアっぽい。クウネルのほうがコントラストが強めなではあるけど。それにあんまり生活感もないし、時間がゆっくり経ってるような世界だ。考えてみたらオリーブだって、ミーハーな印象はあまりなかったかな。だって「今これがはやってます」っていう話題はやや控えめな掲載だったような。あまりじっくり読んだ号は多くないけど、クウネルは質素なイギリスの雰囲気。オリーブは大人キュートなフランスっぽいイメージで記憶してる。

クウネルって名前は、当然「食う寝る」に掛けてるのだと思う。で、このタイトルってなんか日本的。だって、いつか別の機会にも書いたけど、食べることはイギリスでは少し恥ずかしいという伝統がある。寝ることだっておんなじようにイギリスではちょっと恥ずかしい。

Vが眠いことをいつも「tired(疲れた)」って表現するもんだから、「なんでsleepy(眠い)って単語があるのにそう言わないの」ってうんと前に聞いてみた。疲れるのも恥ずかしいんだろうけど、寝るよりは恥ずかしくないことだから「疲れた」って言うの、って聞いたら「そうかもしれない」だって。「食う寝る」はたんなる怠惰ってこと?

Vは日本で働きはじめた頃、日本の学生に趣味を聞くと、半分くらいの人が「寝ること」と答えるのでエラクびっくりしてたのとかさなる。すみませんいきなり固い書籍に話がとぶけど、第二次世界大戦中に文化人類学者だったルース・ベネディクトが『菊と刀』を書いた。これは日本人とアメリカ人を比較してる本。(これ読んだ時、知らなかった自分自身を言い当てられてるみたいで、ショックだった)この本で確か、ルースは、日本人が本能的な活動に対して、英語圏よりずっとオープンでリラックスした態度でいる、って指摘してる。

そのちょっと恥ずかしい「食う寝る」を堂々とタイトルにしてる雑誌だけど、おそらく、テンポが速くってはやりものもどんどん変わって忙しい、日本の社会にたいしての(アグレッシブではない)ゆるやかなアンチテーゼとして雑誌が創刊されたのだろうと推測。

だから、ヨーロッパ(長時間労働しない文化)でありイギリス的に(質実剛健な、浪費しない文化)見えるのかも。

イギリス人に「困ったことに、(この前書きが日本人でないことを表してる)俺は働きすぎなんだ、だから夜遅く電話してね」って言われたことがある、「じゃあ平日何時に電話したら家にいるの」と聞いたら7時には家に戻ってるって。確かに、Vの家族が7時に帰宅したら、遅くてびっくりしたかもしれない!
by nanaoyoshino | 2009-03-09 03:03 | hundreds of days off
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