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15 人生はサッカー

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「あのアースナルの監督はずっと同じ人だね」
“That Arsenal coach has been the same for many years.”
「彼は以前日本のサッカーチームの監督をしてたんだぜ」
“He used to be a coach for the Japanese team.”
「アースナルって今もプレミアリーグのトップなの」
“Is Arsenal still at the top of Premier League?”
「そう」
“Yes it is.”
「アースナルのサポーターになったら?しょっちゅうがっかりすしなくてすむじゃない」
“What about supporting Arsenal instead? You don’t have to get disappointed too often.”
「非常におもしろいアイデアだね。でもやっぱりこのチームを応援するよ。このチームのおかげで人生は失望の連続だっていうことを学んだんだから」
“It’s a very interesting idea but I stick to support my team. I got to know life is full of disappointment with this team.”
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以前ヴィンセントの家族と一緒に食事した時、私以外に女2人男4人がテーブルを囲んで、私の知らない人たちの話をしてた。Xという人のこういうところがよくない、ってYが言ってる、いやそれはXが悪いんじゃない、YとXの仲が悪くてYはXと一緒にいたくないというだけ、実際Yは金だけ持ってて使い方が皆目わかってないけど、Xは問題解決方法をわかってるだろう、などと熱心な会話を続けてた。

YもXも、私以外全員よく知っている人物らしかった。話の輪から取り残された私がしばらくして「Xって誰?」とヴィンセントにそっと聞いたら、XのフルネームをぼそっとつぶやいてすぐにXとYの話の輪へと戻った。フルネームで言われて思い当たった。Xは地元サッカーチームの当時の監督、Yは経営サイドのマネージャーだった。イギリスで今も昔も人気のスポーツといえばサッカー、イギリス英語だとフットボール。とくにチケットは常に売れきれというとりあえず人気の高いチームだから一年前から予約する以外チケット入手の手はない。しかもびっくりするほど高額だ。

ヴィンセントの家族が住む地方都市は歴史の古い街で、10世紀ころは典型的なヨーロッパの城塞都市らしく城壁に囲まれてた。その一部の残骸が街の周辺やまんなかの丘の上に残ってる。中心部に残る城の辺りにチャイナタウンとサッカーの競技場がある。サッカーの試合終了後、丘からの坂道は試合の余韻で興奮気味の男たちが列をなして駅周辺や繁華街へと移動する。街は男たちであふれ、風景が一変する。筋肉質、髪が極端に短くほぼ坊主刈り、刺青を腕などにして、一見してマッチョ風の男たちが、サポートするチームのユニフォームやヨレヨレTシャツにジーンズでパブにつるむ。パブではグループごと大声で喋る、やじをとばす、タバコの灰はそこらじゅうにちらばる。

「Zももうクビだな」
おとといヴィンセントの父と電話で話して地元チームの話になった。
「えっ、1ヶ月前にZ監督になったばっかりじゃない?」
監督XとYマネージャーの会話からまだ1年半ほどなのに地元チームの監督は2回も代わった。
「でも時間の問題だよ。彼が来てからゴールは1回しか入れてないんだから!」
「『神』の異名をとる監督なのに、1ヶ月ごとの契約更新なんですか?」
「そんなこと、おらあ知らんよ」
最近の負けっぷりで、もうプレミアリーグの格下のリーグに落ちるかどうかという瀬戸際にまで来てるという。1ヶ月ほど前にこの監督が来た時の地元のフィーバーぶりは完全に救世主扱いで、すごかったんだが。
by nanaoyoshino | 2008-03-12 23:33
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