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外だって、かんたんだって <中国の朝ごはん-3>

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中国はとてつもないスケールで大きいし古い。だから自分の国日本と似てるようでいながら、そのスケールのために、まったく似てないものにも出会う。自分のルーツと思えるものにも、どこにも見たことのないものにも、出会う。

中国へ旅するたびにいろんな中国人たちと食事をする。ひとり旅ならユースホステルに泊まってそこで会った人たちとか、バスで隣に座った人だったり、観光地でちょっとモノを尋ねた中国人の学生とか。

オープンなふんいきの若い中国人とふらっと朝ごはんや昼ごはんだけいっしょに食べて、あとはばらばらってことも多いし、1日~2日いっしょに旅することもある。

中国人はとても気楽に、食堂に入って麺類を食べる。日本でも食堂とレストランといえば、ぜんぜん違う雰囲気を想像するけれど、ここで食堂と表現した場所は、建物の1階にあって屋根はあっても、道路に面した側には壁がないというふうな中国のどこにでもある食堂だ。

中国人と食べた朝ごはんっていえば麺類ばかりで正直言ってうどんみたいなものに青野菜が少々のってた、というくらいで、ほかにはあんまり印象に残ってない。

一度生野菜を日本の鍋物みたいに脇へ置いて、お湯にさっと通して麺といっしょに食べたことがある。お湯が必ずしも沸騰しているように見えず、食あたりが心配だったのだけど、あっさりした熱いスープに、野菜はしゃっきり、サラダみたいな食感で朝ごはんにぴったりだった。(食あたりもなかった)

中国でもレストランと形容したくなるような、ホテルの中や鉄筋コンクリートの建物とか広々した中に厚い絨毯が敷いてあって、堂々としたふぜいのビジネスマンふうの客がいるようなところもあるし、「食堂」とこういう店との中間のような店もある。

高級そうなレストランに中国人と入ったことは少ない。店のたたづまいが高級になるほど、素材や味付けが他の国と比較できないほど豊富で複雑になってきて、凝った感じのごちそうがけっこうなボリュームで出てくるように思う。

でも私は中国人がぱっと入って麺類だけ食べてぱっと出るような、いかにも日常的な食堂のほうが、量も多すぎず時間も早いし味もシンプルで、自分に合う。人の出入りや街の空気が感じられるオープンエアーな場で、温野菜サラダ感覚の麺類は、ビックリするような味はないかわり、異様とかまずいこともない。

中国を旅すると食堂でも、こんな屋内だか屋外だか区別しにくいような簡易食堂や屋台みたいな店が、少し人が集まりそうな場所ならどこにでもあって、早朝から深夜まであいている。

ホンコンだか広州だったか郊外の場所だったと思うけど、朝バス停に向かって歩いていたら、バス停の前に屋台が(屋根もない、ただテーブルがあるだけの)いくつも並んでいた。

若いビジネスマンらしい人たちが朝ごはんを、おかゆとか麺類とか、食べていた。通勤の前の単独で来ているらしい人たちがいっぱいいて、かんたんなものばかりだったと思うけど湯気があちこちで立っていた。私もいっしょに食べたかったけどそのときはひとりで、どう注文するのか良くわからなくて、通り過ぎてバスに乗った。

中国で買い物していると店のレジカウンターのすぐ向こうに食卓が置いてあって、家族が食事していたり、川の近くを歩いていたら舟の上でまな板を置いて、野菜を切っている少女を見かけた。

中国ではどこへ行っても調理しているし、家族が食卓を囲んで食事をしている。いいかえれば中国人はどこだって台所にも、食堂にもしてしまう。世界中にある中華街だって、その延長のようにも思える。
by nanaoyoshino | 2010-02-07 01:02 | 世界の庭とごはん
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