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眠らない人びとのこと <中国の朝ごはん-1>

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いきなり関係ない話からだけど、近頃マイケル・ジャクソンの追悼CDが売れてるとかで、それの関連記事を目にしたりするたびに、違和感を感じる。

死んでからの論調が、あまりにそれ以前と変わった。自分の赤ん坊をベランダからつりさげるようにしてファンに見せたっていう程度の、まああぶなっかしいけど、結果的に事故がおこったわけでも、誰かに格別迷惑をかけたわけでもなさそうなことくらいで、狂人よばわりされたかとおもえば、突然こぞって偉人扱いするのも、私には不可解でならない。

藤原紀香っていうタレントがいるけど、数年前はなんだか、「(タレント生命が)もう終わり」みたいなことをしきりに書かれていたのが、なぜかお笑いタレントと結婚したとたんに論調が変わって好意的一辺倒になったもよう。

最近中国について、ネガティブな論調が多いけど、これも煽られて世間一般に中国が敵みたいにネガティブ一辺倒だ。

どうして、まわりがそう言うとまるでオウム(鳥)か猿真似みたいに、話題になってること以外の面はぜんぜん見ようとせず、その他大勢に同じく論を唱える人がこんなに多いのだろう?

いぜん、紛争国から来た人とポスターを作ってる話を書いたとき、彼らが紛争している国の「政府とその国の人はべつ」という冷静な態度をとってることを書いた。

中国についても、中国政府が人権侵害的な政策をとってるからといって、またごく一部の中国人が組織犯罪を国際的に行ってるからと言って、中国や中国人全般にネガティブな論調をあてはめようとするのは、無理がある。

あたりまえなことだけども政府の態度に賛成している中国人ばかりじゃないし、中国人と言ったって中国には何億人がいて、地域によってもルーツの異なる民族がみな「中国人」と呼ばれているのだ。

前置きが長くなった。
なぜこんな前置きかというと、中国とはとにかく広いし、中国だからどうだっていうことがむずかしいと思うから。

どの国でもその国の中に少なくとも何万くらいの人がいて、国による特徴よりも個人の特徴の差異が大きいのは当然なのですが、中国のような国はとくにそういう特徴づけが難しい。

前回書いたアメリカについて言えばアメリカ人というのは、民族と関係なく、そこに生まれたり一定程度住んでるからアメリカ人なのだ。

たとえば前回書いたFは中華民族であり「中国人」とも呼ばれている。でありながら国籍はアメリカ人だったりする。
「中国人」は、世界中に住んでいながら、彼らのルーツ(中国の何省、など)をたぶん、忘れていない。

だから、「眠らない国」と書いた中国大陸にも、眠る民族はいると同時に、たぶんアメリカや、ヨーロッパに住む中国人には眠らない人たちがたくさんいるに違いない。
(次回につづく)
by nanaoyoshino | 2009-12-31 02:58 | 世界の庭とごはん
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