イギリス女性の微笑

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切符を買おうとして列に並んで、同じように並んでいる人とふと目があったときや、
図書館で本を手にとっている際なんとはなしに顔を上げたとき。

そばをとおりがかった女性が、自分に微笑みかけているのに出会う。

微笑むといっても口を開かず口角をちょっとあげる程度。

最初の頃は、この微笑にすごく戸惑った。

なぜ微笑まれているのかさっぱり見当がつかなかった。

たくさんの「why?」が並んだ。

わからないから、微笑み返せないという罪悪感。

見知らぬ者どうしの微笑は、男性にたいていも交わされることがある。
ただし店でお金を払った男性店員に微笑むとか、女性どうしよりも具体的なやりとりがあったときだけ。

あらゆる女性が常にそうだというより、身なりの悪くない人、
どっちか言えば教養がありそうな人、貧乏でも楽しそうな人など、
普通だけど気持ちに余裕がありそうな人が微笑む。(ような気がする)

、、、まったく見知らぬ者どうしなのに。

でも、やりとりもなくたんにとおりがかった女性から男性へ微笑んだり、
男性同士で微笑んだりはしない。

基本は異性間ではなく、女性どうしだけ。
という暗黙のルールが存在する。

もし男性へ、買い物など明らかに共有するシチュエーションがないとき微笑むは、
別の意味を持つ、とはイギリス女性から聞いた。

天気がよく気分がいいときに、外でやはり気持ちよさそうに
散歩している女性とすれちがい目が合うと微笑む。

かわいい犬だなと街でふりかえったら
飼い主と目が合ったときその人が女性なら微笑む。

ちょうど、日本で女性が見知らぬ人の子供に微笑みかけ、
それから子供の母親にたいしても微笑むように。


たぶん微笑みは警戒なしのメッセージで、子供はどこの世界でも警戒する必要がないから。

イギリスの女性同士が微笑むのは、その感じに似ている。

でも、子供のかわりに犬や天気や同じ店、もしかするとただ同じ駅で同じ電車を待っているなど、何かものすごくささいなことがきっかけで微笑む。

ほかの国では、魅力的な女性に男性が微笑みかけてきたりすることはあるだろうが、
見知らぬ女性どうしがたいした意味もなく微笑むのは見たことがない。

日々の生活にせいいっぱいの途上国なら、同じ村の家族みんなとこんな微笑を交わすのかも。

でも街ですれちがっただけの見知らぬ女には微笑みかけはしないだろう。

こんな習慣はやや特権的で貴族的な感じがする。大英帝国の時代から数百年の経済的恩恵に恵まれた人々だからだろうか?

それでも、いつしか自分がされているうちに、自分からなんとなく女性に微笑みかけている。

もちろんいやだなという気持ちを持った相手には微笑したりはしない。

見知らぬどうしでも同じシチュエーションで親近感を抱いているとかに
互いにたまたま目が合うと微笑む。特別なメッセージはなくても。

相手から微笑を返されれば、ふんわりやさしい気持ちになる。






ちょっと脱線
笑うのは人間だけじゃなかったんですね。 
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by nanaoyoshino | 2012-06-06 02:27 | hundreds of days off
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